フリーランスエンジニアの技術力と実行力
2019年9月10日
フリーランスエンジニアの技術力と実行力
前回の投稿では、クラウドソーシングの発注元が求めている3つの項目について書きました。今日はその中で技術力と実行力についてもう少し詳しく書いてみます。プログラミング技術を生かしてフリーランスとして収入を得るためには、当然ですがプログラミングの知識、スキルは当然求められます。
クラウドソーシングなどの案件で求められる物をどうやって作っていくかという部分でこの「技術力」が無いとクラウドソーシングの案件の獲得はできません。
実行力とは何か?
では、実行力とは何でしょうか?
実は実際の仕事をする上では、プログラミングの技術だけでは十分ではありません。
実際の仕事の場合、計画(スケジュール)が決められていて、その期限内に仕事を完了する必要があります。
スケジュールが1カ月とう期間内に完了するという場合、要求されるものを1カ月で作る必要があります。要求される物が作れても、2ヶ月かかってしまったらダメという事です。
実行力とは、決められた期間内に仕事を完了するためのスキルです。
実行力は経験が必要!
技術力は勉強すれば身につくものです。足りなければ、その度に勉強なり検索をして向上させて行くことができます。
一方で、実行力は経験が必要です。例えば、要求されるプログラミングなり、Web制作をどれくらいの時間でできるかという事を考えた場合、実際に作った経験が少ないと、どの程度の時間がかかるかを正確に予想する事は難しくなります。
ところが、何回か同じような物を作っていると、大体かかる時間は予想できます。
この必要な時間が予想できないと、期限内に仕事が終わるかだけでも判断が難しくなります。
クラウドソーシングの案件で過去の実績がある人が優遇されるのもこの辺にあります。
技術力だけではなく、過去に期限内に仕事を完了させている実績がどれ位あるかが分かるからです。
実行力は全体を見渡す力
クラウドソーシングの案件はLPの制作など比較的シンプルな物から、少し複雑なWebシステムの開発までいろいろな案件があります。
実際に、必要な時間を見積もるには、クラウドソーシングの案件の全体を見て、どんな作業が必要になるかに分解する必要があります。作業を細かく分割出来る方がより正確に作業時間を予測できるようになります。
そのうえで、各作業の依存関係を考えます。これは、並行して行える作業と、ある作業が完了しないと出来ない作業を分ける事です。
例えば、入力されたフォームの名前などのデータをサーバー側のデータベースに登録するような仕組みを作る場合、フォームの作成と、サーバー側のデータベースの準備は並行して進める事ができますが、実際にフォームの入力データをサーバーに送ってデータベースに登録する部分は両方揃わないとできません。
このように、必要な作業を細かく分割して、クラウドソーシングの案件が要求する物を完成させるのに必要な時間を出来るだけ正確に見積もる事が必要です。
そのうえで、あなたが期限まで仕事が完了できるかどうかを見極める必要があります。
リスク管理も実行力
全てが順調に進めば、大抵の場合、予想した時間内に作業は終わります。
しかし、多くの仕事では予想外の事が起こる事があります。こうした想定外の要因を「リスク要因」と呼んで、如何にこのリスクを管理するかがとても重要です。
例えば、作業をびっちりと詰め込むのではなく、少し作業が遅れたりした場合のために予備の時間を用意しておいたりすると、後れをリカバーして期限内に完了する事ができます。こうした、予備の時間は必要ですが、この時間を取りすぎると、全体のスケジュールの時間が長くなりすぎる事もあるので上手くバランスを考える必要があります。
その他のリスク要因は、技術的に出来ると思っている事でも、実際にやってみると上手く行かずに行き詰ったりすることがあります。
特に、新規で作る部分や、今まで経験がない部分の制作では予想外の問題に直面する事もあります。そうした要因がある場合は、予めリスク要因として、スケジュールに影響が出る可能性がある事を発注元に伝える事ができれば、発注元もそうしたリスク要因を考慮して仕事の発注を決める事ができます。
クラウドソーシングの案件を獲得する事は大事ですが、仕事がきちんと完了できないとあなたの信用に傷がつきます。予め予想されるリスクをきちんと伝える事で、仕事が期限内に完了しなかった時のあなたへの評価が大きく変わってきます。
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プログラムマネージメント
こうした、一連の計画を作って、計画を基に実行過程を管理していく手法をプログラムマネージメントと呼んでいます。シリコンバレーの多くの会社で行われているいろいろなプログラムは専任のプログラムマネージャーを置いてその管理を行っています。
フリーランスの場合、エンジニアの役割と、このプログラムマネージャーの役割を同じ人がこなさなければいけない事が多くなります。そうすると、フリーランスとして活躍するにはプログラムマネージメントのスキルも必要になるという事になります。
クラウドソーシングの案件の獲得には、提案が技術的な部分に目が行きがちですが、案件の発注元から見ると、プログラムマネージメント、つまり、仕事をどのような形で実行して、管理するかは技術的な部分と並んで最重要項目になります。
このやり方が、仕事が期限内に完了できるかを判断する材料になるからです。
シリコンバレースーパーウエアでは、プログラミング技術を生かしてフリーランスを目指す方にプログラムマネージメントの手法を習得するコースを用意しています。
プログラムマネージメントの手法を身に着けるとより、魅力的なクラウドソーシングの提案ができるようになるので、案件獲得も有利に進められるようになります!
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