M1 Macは万能PC
M1 Macは万能PC
2020年12月29日
M1 Mac は万能 PC
2020 年 11 月に発売された ARM ベースの Mac(M1 Mac)を購入して約2週間になります。
8 GB メモリ・256 GB SSD の最小構成のモデルですが、Firebase を使った Web 開発だけでなく、高解像度の写真やビデオ(4 K)の編集にも十分実用レベルで使えています。
このところ何回はこの M1 Mac の話題を記事にしていますが、PC の購入を検討されている方の参考になればと思って少し詳しい紹介を書くことにしました。
とにかく速いです!
すでに、多くの記事で紹介されていますが、予想以上の高性能です。 以前使っていた PC(2015 年の Intel Core i3・8 GB メモリ)が少し古いので比較するのは無理がありますが、最新の Intel Core i5(10400)・16 GB メモリのデスクトップ PC と比べても高速です。
ビデオ編集などが中心の用途の場合は、メモリ容量は大きなモデルの方が良いと思いますし、高画質で長時間のビデオの編集を扱う場合は、来年以降に出る上位モデルを待った方が良いかもしれません。
しかし、主たる用途が Web 開発や文章の作成、インターネットの閲覧や投稿などといった用途の場合は、8 GB のモデルで十分に実用範囲です。
メモリが足りなくなるか?
M1 Mac を使っている時に、メモリの使用量をモニタしていると、システム全体で使うメモリは簡単に8 GB 以上になります。エディタで複数のプロジェクトを開いて、ローカルで開発用の Web サーバーを動かして、Google Chrome のタブを複数開けた状態でコードを変更して、イメージを作り直したりすると、スワップが発生しています。つまり、メモリの中身を SSD に退避させて必要なメモリを確保するような処理が発生しています。
ところが、スワップが発生しても、性能の低下は殆どありません。OS がメモリを上手くやりとりしているようです。このため、短時間のビデオ再生もほぼストレスなしで処理できます。
実際は、メモリ不足は発生していますが、実際の処理でのマイナス要因は殆どないというのが、実際に使った感想です。もちろん、メモリ容量に余裕があった方が良いのは事実ですので約2万円の差をどう考えるかですが、実際に使用した感じでは、普通の用途では16 GB は殆ど必要ない感じです。
最大の魅力はバッテリ駆動時間
既に、多くの方が書いていますが最大の魅力はバッテリで使用できる時間が大幅に伸びたことだと思います。朝9時に仕事を始めて、外部のディスプレを接続して Bluetooth のキーボードとマウスを繋げた状態で WiFi を使用して仕事をしていますが、100%充電された状態ならば夕方までバッテリーだけで十分使用できます。
作業内容は、コードの入力、修正とコンパイル(イメージの生成)などです。
これならば、AC アダプターなしで十分 1 日使えます。最悪少し小さめの外部バッテリーを持って出かければ、1 日中使用できるというのが最大の魅力です。
これならば、飛行機でアメリカ西海岸から日本までのフライトも外部のバッテリーがあれば外部からの電源供給があるかないにかかわらず、十分作業を続けられるということになるのでとても便利です。
Mac の値段は高いか?
今までは割高感があったこともあって、あえて Mac を開発用の PC として選びませんでした。少なくても、Intel 版の物はほぼ同じハードウエア構成で同等の Windows の PC に比べると2倍から3倍の値段がしているような感じでした。
そう考えるとなかなか手が出せませんでしたが、M1 Mac の場合、MacBookAir の最小構成ならば 1000 ドルをきる価格(日本円で10万円を少し超える価格)で購入することができます。 性能を見ると、インターネットの記事を見ると、昨年後半から今年にかけて発売された Intel の Core i5・ i7 の16 GB メモリのモデルを超えるベンチマークの値が出ています。デスクトップの iMac と比べても肩を並べるかそれ以上の性能が出ています。
そうすると、価格的には Windows の同等レベルのラップトップよりやや割高くらいの値段で手が届く事になります。
さらに高性能のモデルが欲しい方は来年以降に発売される次世代の ARM ベースの CPU を搭載したモデルの方が間違いなく高性能になるので、少し買うのを待った方が良いと思います。しかし、現状の性能で問題ない場合は、検討に値する製品ではないかと思います。
他の Apple 製品を利用している場合はさらに便利に!
スマホが iPhone だったり、iPad も併用されている方には Mac は便利です。 私は、スマホは iPhone を使っていて、最近、外出先には PC ではなく、iPad を活用していました。理由は以前の PC はバッテリーで使用できる時間が古い Windows の PC だったこともあって、せいぜい2〜3時間程度だったからです。iPad ならば Apple Pencil で手書きの入力できて、バッテリーも余裕で 1 日持ちました。
Mac のバッテリが 1 日持つようになったので、このスタイルもまた変わっていくと思いますが、3つのデバイスを持っていると便利です。Apple のデバイス間での Bluetooth のデバイスの切り替えはスムーズです。 Windows 10の PC の場合、Bluetooth のマイク付きのヘッドフォンで Zoom などをやろうとしても、マイクの設定が上手くいかなかったりで結局ワイヤーのヘッドフォンを利用したりしていました。また、一旦、ヘッドフォンを PC とペアしてしまうと、iPhone や iPad で使おうとすると、PC に接続されてしまい、切り替えには PC でまず接続を切って、iPhone や iPad に繋ぎ直すという作業が必要でしたが、Apple のデバイス同志ならば、接続したいデバイスで接続すれば上手く切り替えてくれます。この辺りはとても便利で、細かい部分ですが、仕事の効率が上がりました。
M1 Mac はゲームチェンジャー!
M1 Mac は PC の使用形態を変えるある意味ゲームチェンジャーだと思います。
高性能かつバッテリでの使用時間がほぼ 1 日カバーできるようになって、PC の使い方も大きく変わってくると言えます。現在は COVID-19(コロナ)の影響で外で仕事をする機会は少なくなっていますが、PC も電源の線から解放されて家の中でもコードフリーで利用できるのはとても便利です。
M1 は基本的にローエンドの Mac のために設計された CPU だと思いますが、既にインテルのハイエンドの CPU の性能に肩を並べています。最初に Apple が ARM ベースの CPU に移行するという話を聞いた時は、少し疑問もありましたが、実際に発表された製品を見ると周到な準備の元に、自信を持って投入された製品だと言えます。
気になる点は?
気になる点は多くの人が指摘していますが、一部のアプリは動作しないことくらいでしょうか? CPU のアーキテクチャ(命令セット)が変わっているので当然ですが、動作しないアプリがあるのも事実です。特に仮想化技術を使ったアプリは対応にもう少し時間がかかるようです。
Docker の対応などが懸念されていますが、既にプレビュー版は 2020 年 12 月 14 日にアナウンスされていますし、時間の問題ではないかと思います。
元々のインテル版のアプリもエミュレーション(Rosetta2)で多くのメジャーなアプリは使えます。性能もインテルの CPU より高い値を記録しているようで、多くの方が利用するアプリの大多数は動作すると考えられますので、そうしたリスクは低いと言えます。また、これから時間が経つに連れて対応されていくと思います。
現状を見る限り懸念材料は極めて少ないと言えます。
まとめ
新しい、M1 チップを搭載した Mac は万能タイプの PC です。 とにかく、1台で多くの仕事をやりたい方には検討の価値のある PC だと言えます。
高性能で大量のデータを処理するビデオ編集などに特化した利用の場合は、来年以降に発売される上位のモデルを待った方が良いと言えます。
現状の性能を見る限り、現在最高性能の PC の1つであることは間違いないところです。 殆どの利用者は、8 GB メモリで十分に殆ど全ての仕事を賄えるのではと思います。 SSD の容量も、クラウドのストレージや外部のストレージの利用を考えれば最小構成モデルの256 GB でも十分だと言えます。
約10万円でほぼ何でもできる PC で、バッテリーの心配なく 1 日使える M1 Mac は PC の使い方を変えるゲームチェンジャーだと言えます。
現在、PC の購入検討の方は検討の価値のある一台です。
最後に、MacBookAir は冷却ファンがありません。処理の負荷がかかると発熱量が多くなって性能の低下も懸念されているようですが、通常の使い方ならば殆ど性能の低下はないようです。処理時間のかかる長時間のビデオ編集などを行った場合は影響はあると思いますが、通常の Web 開発や写真編集などではほぼ、問題はありません。
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