Firebaseが初心者に向いている理由は?

Firebaseが初心者に向いている理由は?

2021年5月30日


Firebase が初心者に向いている理由は?

Web 開発を行う場合、バックエンドのサービスやデータベースも必要になる事になる場合も多い物です。これまでの投稿で、バックエンドのサービスなどを使う場合はサーバーの選択も重要な要素だということも紹介してきました。

そう考えると、Firebase を利用する事は初心者にとって大きなメリットがあります。

データベースのアクセス

自前でデータベースを用意して、バックエンドでアクセスする場合は、どの程度データベースの書き込みが集中するかを考慮する必要があります。当たり前ですが、「書き込み」はデータベースのデータを「変える」アクセスです。従って、同時に同じテーブルに各アクセスは制限されます。従って、短時間の間にデータベースに書き込めるアクセス数は限りがあります。

従って、大量の同時書き込みが様相される場合は、実装の際には工夫が必要です。

Firebase を利用する場合は、そうした「工夫」を Firebase 側でやってくれています。つまり、Firebase を利用して開発を行う場合、そうしたプログラミングからは直接見えない場所を余り気にする事なく、機能の実装に集中する事ができます。

Firebase の場合、1秒間あたりの最大書き込み数は、10,000 ですこれはとても大きな値で、通常のアプリでは十分と言える性能です。

バックエンドの実装

Firebase でバックエンドの機能を実装する場合、「Functions」を利用する場合が多くなります。このバックエンドの Functions を動かすサーバーも Firebase の場合、十分な性能が確保されています。

実際にバックエンドでデータの処理をする場合、サーバーの性能は重要です。別の記事で紹介したように、バックエンドで処理を行う場合、全ての処理はサーバーで行われるのでアクセスが集中した場合の処理は一時的にすごく負荷が高くなる場合があります。

高性能のサーバーを利用できる場合は、良いのですが、多くの場合高性能のサーバーを利用するにはサーバーの利用料金も高くなる物です。

プログラムに集中できる!

Firebase を利用すると、プログラムの実装(=機能の実装)に集中できます。サーバーやネットワークの知識を身につけるには、単にプログラミング技術を身につけるのに比べると時間がかかります。これには、ネットワークの仕組みや、サーバーのハードウエアや OS など幅広いシステムの知識が必要になります。

初心者は、プログラミングの学習で手一杯の場合が多いのでなかなか、学習の範囲をネットワークやサーバーまで広げるのは大変です。しかし、Firebase を利用すると、本格的な Web サービスや Web アプリをプログラミングの知識だけでも高性能で高信頼な実装が可能になります。

初心者には使いやすいシンプルなインターフェース

それ以外にも、Firebase のデータベースをはじめとするアクセスの方法(インターフェース)は、比較的シンプルです。逆にいうと通常の SQL のデータベースのような複雑なクエリを使ってデータベースから必要なデータを 1 回のアクセスで取得することは難しい部分がありますが、その分シンプルなクエリの組み合わせで対応する事になります。これが、初心者には逆にわかりやすいという面もあります。

データベースの構造も、複雑なテーブル構成にするよりは、データを格納する際に分類を上手くして、細かいグループ分けをした方が使いやすい場合がほとんどです。イメージ的には、PC のフォルダの構造に近くどのようにファイルを整理するかに近い概念で利用できるので初心者には扱いやすい部分があります。

SQL などのリレーショナルデータベースの場合は、テーブルの設計とテーブル間の関係の関連づけが設計のポイントになりますが、Firebase のデータベースの場合は、データをよく使うグループに分けて、必要なデータを絞り込みやすくするようなアプローチでデータベースにデータを入れた方が効率よくデータを利用できます。

さらに、何度もこの連載で書いていますが、Web 開発の場合、全て Javascript (Typescript)で記述できるので、プログラミング言語の学習の範囲も絞り込む事ができるのも大きな魅力です。

初心者にとって、複数のプログラミング言語を同時に学習するのは結構ハードルが高い物です。一つのプログラミング言語に集中して学習を勧められるのは大きな魅力です。

まとめ

Firebase を利用する魅力は、バックエンドやデータベースを利用する必要がある場合でも、Javascript によるプログラミングに集中できる所にあります。 本来、データベースやバックエンドでの処理を始めると、サーバーの性能が大きなポイントになってきますが、Firebase の場合は、Firebase 側でそうした対策や考慮が予め行われているので、開発者は純粋にプログラムの開発(=機能の開発)に集中する事ができます。

また、データベースの設計もリレーショナル型のデータベースの設計よりは初心者にわかりやすい形で「整理」できれば良いので、初心者でも比較的簡単に設計できます。データベースというよりは、Javascript のプログラミングでよく利用するオブジェクト(JSON)をサーバーに保存するというイメージなので、Javascirpt でのプログラミングと相性が良いというのは大きな魅力です。

実際に、Web 開発をバックエンドやデータベースを含めた形で行うには幅広いシステムの知識が必要ですが、Firebase はそうした分野は最小限の知識で利用できるのは大きな魅力です。実際に、本格的なシステムを作れると受注できる仕事の種類も増えます。まずは、アプリやサービスを作れる環境を整えて、そうした専門知識を身につけることができます。

プログラミングを始めたばかりの方は、一度は Firebase 触ってみると良いことがあると思います。


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