Raspberry PiでZOOMを使うには?
Raspberry PiでZOOMを使うには?
2021年10月25日
Raspberry Pi で ZOOM を使うには?
Raspberry Pi で大抵のサービスを利用する事ができますが、現時点(2020 年 10 月 25 日現在)では、ARM の CPU を利用したパッケージはサポートされていません。ということで普通に利用する場合は、Raspberry Pi では ZOOM は利用できない事になります。しかし、インターネットを検索すると利用方法が紹介されています。今日は、Raspberry Pi で ZOOM を利用する方法について紹介します。
Raspberry Pi で大抵のサービスを利用する事ができますが、現時点(2020 年 10 月 25 日現在)では、ARM の CPU を利用したパッケージはサポートされていません。ということで普通に利用する場合は、Raspberry Pi では ZOOM は利用できない事になります。しかし、インターネットを検索すると利用方法が紹介されています。今日は、Raspberry Pi で ZOOM を利用する方法について紹介します。
ARM の CPU でも ZOOM を使える
ご存知のように、Mac は昨年末から ARM ベースの CPU を利用した物に段階的に置き換えられています。 それまでは、Mac も他の PC と同様に Intel 社の CPU を使った製品を提供していました。実は CPU の種類が違うと、CPU が実行できる命令に互換性がないため、基本的には利用できるアプリが違います。その問題を、Mac の場合は「Rosetta」というアプリを利用して、インテル版の CPU 向けに開発されたアプリを実行できる仕組みを作って、移行がスムーズに行えるようにして置き換えを進めています。
Windows も同様に ARM 版のプレビューが公開されていますが、ここでも、Intel 製の CPU 向けに作られたアプリを利用できるようになっています。ただし、全てのアプリが動作するわけではないようで、アプリによっては動作しないアプリも実際にいくつかありました。
現在は、M1 搭載の Mac 向けの ZOOM のパッケージもリリースされていますが、当初は、インテル製の CPU 向けのパッケージを利用していました。
ご存知のように、Mac は昨年末から ARM ベースの CPU を利用した物に段階的に置き換えられています。 それまでは、Mac も他の PC と同様に Intel 社の CPU を使った製品を提供していました。実は CPU の種類が違うと、CPU が実行できる命令に互換性がないため、基本的には利用できるアプリが違います。その問題を、Mac の場合は「Rosetta」というアプリを利用して、インテル版の CPU 向けに開発されたアプリを実行できる仕組みを作って、移行がスムーズに行えるようにして置き換えを進めています。
Windows も同様に ARM 版のプレビューが公開されていますが、ここでも、Intel 製の CPU 向けに作られたアプリを利用できるようになっています。ただし、全てのアプリが動作するわけではないようで、アプリによっては動作しないアプリも実際にいくつかありました。
現在は、M1 搭載の Mac 向けの ZOOM のパッケージもリリースされていますが、当初は、インテル製の CPU 向けのパッケージを利用していました。
Linux では?
Raspberry Pi をサポートしている OS のほとんどは Linux 系の OS になります。 そこで、少しインターネットを検索したら、Linux でも似たような仕組みがあることがわかりました。
この記事では、Raspberry Pi で ZOOM を利用するための仕組みと手順について紹介します。
その仕組みは、「box86」というパッケージです。これは、Mac の「Rosetta」と似ている仕組みで、インテル製の CPU(x86)向けのアプリを実行するための仕組み(エミュレーター:emulator)です。詳細は、GitHub に公開されています。
実は、ARM 系の Linux には、32-bit の処理系で動作する、「armhf」と 64-bit の処理系で動作する「arm64」の二つのアーキテクチャの OS があります。最新の Raspberry Pi 4 の場合、64-bit の CPU なので、通常は 64-bit 系の OS を利用する場合が多いと思いますが、Raspberry Pi OS は 32-bit 版です。64-bit の CPU は両方の命令をサポートしているのでどちらでも動かす事ができます。
この記事では、まずは、Raspberry Pi OS 上で ZOOM を利用する手順について紹介します。
Raspberry Pi をサポートしている OS のほとんどは Linux 系の OS になります。 そこで、少しインターネットを検索したら、Linux でも似たような仕組みがあることがわかりました。
この記事では、Raspberry Pi で ZOOM を利用するための仕組みと手順について紹介します。
その仕組みは、「box86」というパッケージです。これは、Mac の「Rosetta」と似ている仕組みで、インテル製の CPU(x86)向けのアプリを実行するための仕組み(エミュレーター:emulator)です。詳細は、GitHub に公開されています。
実は、ARM 系の Linux には、32-bit の処理系で動作する、「armhf」と 64-bit の処理系で動作する「arm64」の二つのアーキテクチャの OS があります。最新の Raspberry Pi 4 の場合、64-bit の CPU なので、通常は 64-bit 系の OS を利用する場合が多いと思いますが、Raspberry Pi OS は 32-bit 版です。64-bit の CPU は両方の命令をサポートしているのでどちらでも動かす事ができます。
この記事では、まずは、Raspberry Pi OS 上で ZOOM を利用する手順について紹介します。
Box86 をコンパイルする
インテル社製の CPU 向けの仕組み「エミュレーション」である、「Box86」を利用するには、このパッケージをコンパイルする必要があります。まずは、コンパイルに必要なパッケージをインストールします。「CMake」というパッケージがポイントになります。
$ sudo apt update
$ sudo apt install git build-essential
$ sudo apt install cmake
次に、「Box86」のソースコードをダウンロードします。
$ git clone https://github.com/ptitSeb/box86
で Git のリポジトリを Raspberry Pi にコピーします。
続いてコピーしたリポジトリのフォルダ「box86」に移動して以下の手順で「box86」のコンパイルを行います。
$ cd box86
$ mkdir build
$ cd build
$ cmake .. -DRPI4=1 -DCMAKE_BUILD_TYPE=RelWithDebInfo
$ make -j4
$ sudo make install
(*) Raspberry Pi 4 は 4 Core の CPU なので全てのコアを使ってコンパイルするために、「-j4」オプションをつけます。
コンパイルとインストールが終わったら
$ sudo systemctl restart systemd-binfmt
を実行して、サービスを再起動します。
これで基本的に、インテル社製の CPU 向けのアプリが実行できるようになります。
### ZOOM のパッケージの入手
次に ZOOM のパッケージをZOOM のサイトから入手します。
選択するのは、
- Other Linux OS
- 32-bit
を選んでダウンロードします。
パッケージを解凍します
$ tar xvf zoom_i686.tar.xz
ZOOM が利用しているライブラリをインストールします
$ sudo apt-get install libxcb-xtest0
これで、ZOOM のパッケージのフォルダ「zoom」に移動して ZOOM の本体の実行ファイル「zoom」を実行すれば ZOOM が立ち上がります!
$ cd zoom
$ ./zoom
これで Raspberry Pi でも ZOOM が利用できるようになります!
インテル社製の CPU 向けの仕組み「エミュレーション」である、「Box86」を利用するには、このパッケージをコンパイルする必要があります。まずは、コンパイルに必要なパッケージをインストールします。「CMake」というパッケージがポイントになります。
$ sudo apt update
$ sudo apt install git build-essential
$ sudo apt install cmake
次に、「Box86」のソースコードをダウンロードします。
$ git clone https://github.com/ptitSeb/box86
で Git のリポジトリを Raspberry Pi にコピーします。
続いてコピーしたリポジトリのフォルダ「box86」に移動して以下の手順で「box86」のコンパイルを行います。
$ cd box86
$ mkdir build
$ cd build
$ cmake .. -DRPI4=1 -DCMAKE_BUILD_TYPE=RelWithDebInfo
$ make -j4
$ sudo make install
(*) Raspberry Pi 4 は 4 Core の CPU なので全てのコアを使ってコンパイルするために、「-j4」オプションをつけます。
コンパイルとインストールが終わったら
$ sudo systemctl restart systemd-binfmt
を実行して、サービスを再起動します。
これで基本的に、インテル社製の CPU 向けのアプリが実行できるようになります。
### ZOOM のパッケージの入手
次に ZOOM のパッケージをZOOM のサイトから入手します。
選択するのは、
- Other Linux OS
- 32-bit
を選んでダウンロードします。
パッケージを解凍します
$ tar xvf zoom_i686.tar.xz
ZOOM が利用しているライブラリをインストールします
$ sudo apt-get install libxcb-xtest0
これで、ZOOM のパッケージのフォルダ「zoom」に移動して ZOOM の本体の実行ファイル「zoom」を実行すれば ZOOM が立ち上がります!
$ cd zoom
$ ./zoom
これで Raspberry Pi でも ZOOM が利用できるようになります!
まとめ
この記事では、Raspberry Pi で Raspberry Pi OS(32-bit)上で ZOOM を利用するために、インテル社製の CPU 向けのアプリの例として ZOOM を動かす手順を紹介しました。意外に簡単な手順で、ZOOM を動かす事が可能です。
これで、ビデオ会議を含めた大抵のアプリを動かす事ができますので、基本的な仕事に Raspberry Pi を利用する事は十分に可能です。
次回は、より本格的な OS として、Ubuntu のデスクトップ版(64-bit ARM64)で ZOOM を利用する方法を紹介します。 お楽しみに!
この記事では、Raspberry Pi で Raspberry Pi OS(32-bit)上で ZOOM を利用するために、インテル社製の CPU 向けのアプリの例として ZOOM を動かす手順を紹介しました。意外に簡単な手順で、ZOOM を動かす事が可能です。
これで、ビデオ会議を含めた大抵のアプリを動かす事ができますので、基本的な仕事に Raspberry Pi を利用する事は十分に可能です。
次回は、より本格的な OS として、Ubuntu のデスクトップ版(64-bit ARM64)で ZOOM を利用する方法を紹介します。 お楽しみに!
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